北海道新聞旭川支社
Hokkaido shimbun press Asahikawa branch

北極星

川崎正紀(留萌・飲食業)*留萌駅前商店街 2019/08/04

 「令和」になった5月1日、留萌駅前商店街にカフェをオープンした。地元食材を多く使い、地元の人たちがいつでも集まれるようなお店を目指している。キッズルームも用意しており、多少の段差はあるが、バリアフリーの設計にもした。

 留萌駅前商店街はかつてのにぎわいがうそのように、見事にシャッター街になっている。JR留萌線が「JR単独では維持が困難な路線」と発表され、この先、JR北海道の存続すら、先が見えない中でのオープンである。

 そんな所でカフェって…。「大丈夫なの?」と多くの方にご忠告いただいた。そんな所? いやいやそんなことはない! 留萌駅前商店街には留萌の味や伝統が詰まっている。

 前浜の魚介類を扱った鮮魚店やかまぼこ屋。近くの農家から仕入れた青果店。留萌の伝統食「ニシン漬け」を全国に発信している漬物屋。超強力小麦でパスタを作っている製麺所は全国から引き合いがある。創業100年を超える米屋。留萌一の老舗のパン屋。全国からバイク乗りたちが集まるライダーハウス。留萌市近郊の情報を発信しているFMラジオ局。まだまだいっぱいある!

 ここは今でも留萌の文化を今に伝える商店街であり、まだまだ留萌の玄関口なのである。                  

かわさき・まさき 苫前町生まれ。羽幌高、日本ビジネス綜合専門学院卒業後、札幌の旅行会社に就職。2004年、留萌に移り、「やきとりハウス夢物語」の経営を始めた。軟式野球チームのオーナー兼監督も。家族は3歳の長男と夫人(34)。46歳。


戻る