北海道新聞旭川支社
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北極星

有村幸盛(旭川・文化団体事務局長)*デスカフェ 2019/07/29

 「デスカフェ」をご存じですか。普段あまり話されることのない「死」について気軽に話し合う場で、10年ほど前に欧州を中心に始まり、最近では日本でも全国各地に広がっています。

 今年4月には旭川医大の学生さんたちの主催で「Death Cafe@あさひかわ」が、私が事務局を務める「まちなかぶんか小屋」で始まり、月1回、今月までに4回開かれました。

 毎回、死に関連したテーマで話し合いますが、いくつかルールがあります。互いの思いや経験を尊重し、結論を出すことはしない。悲しみに浸る場所ではなく気軽に話せる和やかな集まりにする―などです。

 私自身、2回参加させてもらいました。定員12人が四つのテーブルに分かれ、提示されたテーマで話し合います。医大の学生さんが進行役で、初対面が多かったのですが、少人数でリラックスして話せます。盛り上がった頃に席替えとなり、新たなテーマで後半の話し合いをします。いろいろな人の人生観、死生観を聴くことができ、若い医大生の意見も新鮮でした。

 7月のテーマは「死ぬまでにしたい100のこと」「死ぬまでにしてあげたい100のこと」でした。なかなか100は出てきませんが、考えることで人生を豊かに感じ、自分だけでなく、家族や友人の健康も大事にしたいと思えました。


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