北海道新聞旭川支社
Hokkaido shimbun press Asahikawa branch

北極星

 大谷真樹子(旭川・おでん屋店主)*守り、守られ  2018/02/20

 外出から帰宅し、2階の屋根に目をやると、屋根の雪がせり出し、大きなつららが窓を目がけて斜めになっていました。

 危ないのですぐに2階に上がり、棒でつついて雪を落とさないと。でも、今この玄関から入る時に落ちてきたら、けがをしてしまうなあ。店の玄関から入ろうか―と思ったとたん、ガーンという音とともに、大きな氷が落ちてきました。

 あ、また守られたなと感じました。私自身よりも新聞や郵便物を届けてくださる人にでも当たっていたら、大変なところでした。

 守るというと、優佳良織(ゆうからおり)工芸館を守り続けるための署名が8万人を超え、旭川市も保存するかどうか考えることになったようです。

 しかし、多くの人と会話する中で、旭川市民の大切な税金を何億円もそのために使うことに疑問を感じている人もいることが分かりました。今年の冬は雪が多くて除雪、排雪がままならず、皆さんが困っています。市民の生活に密着したお金の使い方をしてほしいという声も聞こえてきます。

 たくさんの人の思い出が詰まった花月会館も閉鎖されてしまいました。結婚式やクラス会に何度も通ったところです。時代の流れでしょうか。旭川もいろいろ変わっていきます。でも、それぞれの心の中に培われた思い出は大切に守っていきたいものですね。


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