北海道新聞旭川支社
Hokkaido shimbun press Asahikawa branch

北極星

 斎藤美和(富良野・教員)*ウオーキング 2017/10/03

 9月初旬の日曜日。珍しく4時半に目が覚めた。富良野は快晴。最高気温は23度。久しぶりにウオーキングに行こう。

 寝相の悪い娘は夢の中だ。朝のランニングを終えた夫と交代し、家を出た。お気に入りのモンベルのウインドブレーカー上下を着て外に出た。駐車場でアキレス腱(けん)を伸ばす。軽い準備運動完了。さあ出発だ。

 北斗町公園を越え、橋を渡り、ウオーキングの女性とすれ違う。「おはようございます」。にっこり笑う姿。なんとも清々(すがすが)しい。緩い坂を上る。ぶどうが丘公園の看板に到着し一休み。緑の芝生に寝転んだ。

 かっこう、かっこう、と鳥のさえずり。初秋の日差しと風。木々と土の匂い。カーカーとカラスが鳴く。

 さあ、帰路へ。下り坂はスイスイと行く。

 一番列車が旭川へ向かった。最近気になっている太ももとお腹(なか)がほんの少しでもスリムになりますように。平日は無理だが、土日からウオーキングを続けてみたい。20分歩くと、じわっと汗が出た。

 日常の雑踏を離れ、爽やかな気持ちで帰宅すると、娘がパジャマ姿で起きてきた。「ママ、どこに行っていたの。寝返り打ったらいないから夢の中で探したよ」「ただいま。さあ、タマネギのお味噌汁(みそしる)作ろうね」

 現実に引き戻された私。日曜日も母に休みなし。でも変わらぬ日常がまたよいのだ。実りの秋がやってくる。


戻る