北海道新聞旭川支社
Hokkaido shimbun press Asahikawa branch

北極星

有村幸盛(旭川・文化団体事務局長)*旭川買物公園   2016/06/18

 私は買物公園を散歩するのが好きです。何よりも街の真ん中をマイペースで歩けるからです。先日も宮下通から「まちなかぶんか小屋」のある七条通まで歩いてみました。つくづくなじみの商店やデパートが少なくなり、コンビニやファストフード店、居酒屋チェーン店が増えてきていることを実感しました。

 旭川買物公園は昭和47年(1972年)6月1日に開設されました。その時、街に人があふれ、子供たちの歓声が響き渡りました。たまたまその年の3月に東京から旭川に転勤になっていたので、旭川の街が劇的に変化したことを体感しました。それから44年経過し、買物公園は大きく変わり、人通りも減りました。

 駅に直結したメインストリートを、人が車を気にしないで自由に歩くことできる街は、全国で旭川しかありません。この特徴や魅力を生かし、今後どう活性化していくかは旭川の大きな課題だと思います。

 この秋には西武旭川店が閉店し、その影響も心配されます。名案があるわけではありませんが、大型商業施設やイベントを中心とした考え方からの発想の転換が必要ではないでしょうか。買物公園の中だけで考えるのではなく、旭川全体の自然や人、文化ともっと有機的につながることで可能性は広がってくるのではないでしょうか。

 買物公園は単に消費する場所ではなく、街と街、街と人、人と人がつながる場であり、人がまちづくりに参加できる場ではないでしょうか。最近、そんなことを考えながら、まちなかぶんか小屋を運営しています。


戻る