旭川市の「スタジオスクラッチ」で昨年7月から、10~70代の出演予定者が毎週集まり、旭川歴史市民劇「旭川青春グラフィティ ザ・ゴールデンエイジ」の稽古が行われています。 舞台は大正の末から昭和初期、文化的な高揚期を迎えた旭川。まだ20代で無名の詩人小熊秀雄や画家高橋北修、歌人斉藤史らが交流を重ね、若山牧水らの来旭にも刺激を受け、意欲的に活動していた。そんな時代に郷土史研究家の那須敦志さんが興味を持ち、遊郭から逃げた少女をかくまった青年たちと右翼団体の武闘などスリリングな場面もある脚本に書き上げました。 脚本を読んだ旭川の演劇関係者の方々から「面白そうだからやりましょう」という声が上がり、出演者やスタッフを市民から募るとともに、上演実行委員会も幅広い市民に参加してもらう形で発足したのです。 本公演は8月末の予定ですが、2月15、16日にはプレ公演(予告編)があります。稽古は一段と熱が入り、スタッフも準備やチケット販売、宣伝に懸命です。 今年は旭川開村130年。実は開村100年の年にも市民参加で「真夏の夢」という作品を上演し、3千人が鑑賞しました。かつて若者たちが躍動した時代を現代の若者たちが生き生きと演じる姿を、130年の節目の年にも多くの方に見てほしいと願っています。
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