北海道新聞旭川支社
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北極星

有村幸盛(旭川・文化団体事務局長)*短い夏  2019/10/13

 「朝市」や「サマーフェスティバル」など、何かと忙しい夏を避けて5月の連休に遊びに来ることが多い子供たち2家族が、今年は8月に札幌と名古屋から旭川にやって来ました。

 3人の孫は3歳、5歳、6歳。着くとすぐ、遊ぼうと誘われます。身体も年々成長しますが遊びも進化して、今年は元素記号のゲームです。カードを組み合わせ、より多くの分子を作れば勝ち。5歳でもあなどれません。元素や分子は分からなくても、カードの絵や記号を覚えているのです。

 母親べったりだった3歳の孫娘も家中を走り回り、一番の元気印。娘の小さい頃の浴衣を着せてもらうと女の子らしく変身しました。孫たちの成長を実感しながら楽しく交流できるのは、想定外の喜びです。

 この夏は古希を記念した高校の同窓会もあり、もしかしたら最後かも、と九州に帰郷しました。お互い髪が薄くなり、また白くなっていて、悠々自適に生活している学友が多いかと思いましたが、経営者や組織の責任者など、現役も少なからずいて励まされました。

 一方で亡くなったり闘病中の学友もおり、いつ自分が同じ立場になってもおかしくない年齢になったと、思い知らされました。

 旭川に帰ると、一気に涼しくなっていました。短い夏でしたが、人生について考える機会となりました。


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