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北極星

桑原隆太郎(名寄・文化団体事務局長)*10代女優に魅了され  2019/09/02

 清原果耶という17歳の女優に魅了されている。この年になって気恥ずかしくもあるが、特別な経験だ。彼女の存在を知ったのはNHK朝ドラ「あさが来た」。主人公お付き役の「ふゆ」を演じたのが、当時まだ13歳だった清原果耶だった。

 心を奪われた場面が二つある。一つは、あさの夫・新次郎への恋心を抑えきれぬままに「おめかけさんでええよって、お側にいてられたら…」と新次郎の袖を引っ張りながら口走る、あの場面。もう一つは、ふゆを慕う番頭の亀助から武骨な愛の告白を受けて「お…お…お嫁さんにしてください」と絞り出すように返答する、あの場面。どちらも演技力の域を超えた、目力の強さ、表情の本物さ、その凜(りん)としたたたずまいに強い印象を受けた。

 その後、立て続けにNHKテレビドラマに出演。「透明なゆりかご」の産婦人科医院看護師見習い役、「マンゴーの樹の下で~ルソン島、戦火の約束」での壮絶な戦争体験を生き抜く少女役、そして現在放送中の葉室麟原作時代劇「螢草 菜々の剣」の主役を演じた。非凡な才能がほとばしり、あまたの美少女系タレントとは質が違う。

 それと現在の朝ドラ「なつぞら」でのヒロインの妹・千遥。突然現れ無言の演技で鮮烈な印象を残した。僕的には10代の女優・清原果耶、恐るべしである。


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