2017年4月から取り組んできた三浦綾子記念文学館(旭川)の開館20周年記念事業が今年3月に終わりました。事業費として道、市からの補助金のほか、地域の企業や全国の多くのファンから予想を上回る寄付が集まりました。三浦綾子記念文化財団の理事長として、心よりお礼を申し上げます。 事業のメインは、三浦ご夫妻の住宅の一部を分館として移築することでした。この12畳の和室で綾子さんは歩きながら口述し、夫の光世さんがそれを書き留めました。畳はすり減り、2人の様子が目に浮かぶようです。和室は見事に移築され、工事関係者の皆さんに感謝する次第です。 本館も「見・聞・触・薫・味」の五感展示をコンセプトにリニューアルしました。その効果もあり、最近は来館者が増えています。昨年秋には文学館と、代表作「氷点」の舞台となった外国樹種見本林が北海道遺産に選ばれました。泉下のご夫妻も喜んでおられることでしょう。 6月は見本林に新緑が芽生え、ストローブ松に巻き付いたツルアジサイが白い花を咲かせて迎えてくれます。7月には屋外にオープンテラスが完成し、森林浴しながらコーヒーと菓子を楽しめます。旭川が誇る北海道遺産の文学館です。ぜひ多くの人に足を運んでもらいたいと思います。 |