北海道新聞旭川支社
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北極星

石川千賀男(旭川・公益財団法人理事長)*北海道の未来を考える 2019/03/24

 私は昨年10月、高知で開かれた坂本龍馬の全国ファンの集いに出席するのに合わせ、長崎や熊本、山口、松山など九州、中国、四国地方を巡りました。妻との結婚45周年を記念した旅行だったのですが、北海道の将来を考えるのに良い機会になりました。

 この三つの地方には合わせて16県あり、それぞれに知事がいて、地域づくりを競い合っています。これに対して、北海道は知事が1人しかいません。面積はこの16県の合計とほぼ同じなのにです。札幌への一極集中が加速し、地方都市は疲弊する一方です。

 龍馬が蝦夷地(えぞち)に新国を開く構想を抱いていたことを考えると、北海道はいまだに蝦夷地のままではないかと思えてしまうのです。

 元号が変わる今年を「北海道改革元年」と位置付け、未来の北海道を構築する第一歩にできないでしょうか。道内は複数の魅力的な観光圏があり、自給率200%の食糧基地でもある。持ち前の「開拓魂」を発揮すれば、発展できる基盤があります。

 龍馬は蝦夷地を世界貿易の拠点にすることを夢見ました。少なくとも北海道には東西南北4県あっていい。そして4人の知事が地域活性化を競って行動を起こすべきです。統一地方選が迫っています。北海道の未来を開く大切な機会と捉え、投票したいと思います。


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