小学2年生の娘と5年生のその兄と共にイグルーを作った。イグルーとは、カナダやアラスカの先住民が狩猟のために、雪のブロックで建てる小屋のこと。 寝泊まりできる本格的なものに取りかかると大変な労力なので、子ども3、4人がちゃぶ台を囲むように座るサイズにする。これならば半日くらいでできる。 まずは除雪でできた山の一角から雪のブロックを切り出す。人からいただいた「マドノコ」という昔に大木を伐(き)っていた鋸(のこ)で、堅い雪にザクザクと切れ目を入れては引きはがす。 隙間がないように角をそろえながら1段目、2段目と積む。5、6段目で屋根が閉じるように、内側に傾けながら積むのが最も難しいが、暖気のせいでブロックはくっつきやすく作業ははかどった。 厳冬期ならイグルーは頑丈で、半月ほども隠れ家として遊べる。 ところが完成から2日後、仕事から帰ってふと見ると、早くも屋根が解け落ちてしまっていた。娘は落胆する気持ちのやりどころが無かったのか、折り紙で小さなイグルーを再現し、しょんぼりしていた。 直せばいいさと励ましてはみたが、週間予報は一気に雪解けが進みそうな最高気温を告げていた。 毎年、何かしらのミスは付き物だが、今年は制作時期が遅かった。
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