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北極星

藤沢隆史(礼文町教委主任学芸員)*宗谷の遺産を未来へ 2019/02/18

 宗谷管内では、現在8人の学芸員が仕事をしています。学芸員とは博物館などに配置される専門職員であり、利尻町と枝幸町では博物館に所属していますが、稚内市、利尻富士町、礼文町、浜頓別町では教育委員会に所属しています。

 学芸員はそれぞれ専門分野を持っており、歴史系では考古学や文献史学、民俗学など、自然系では生物学や地学など、美術系では絵画や工芸品などです。宗谷の学芸員は主に考古学、生物学が専門で、各地域の遺跡や動植物について、調査研究、資料収集、普及活動などに取り組んでいます。

 2008年には地域を超えた普及活動として、学芸員が手を組んで初の管内巡回展を行いました。この巡回展は11年から毎年内容を変えて実施しており、今年は海辺の漂着物に関する展示を予定しています。さらに16年には、宗谷の自然や文化の保存や発展を目的とした連絡協議会を立ち上げ、助成金を活用して宗谷に関するさまざまな資料の蓄積を目指しています。

 また、ここ数年、文化財の観光活用について、国や道の関連部局をはじめ民間団体からの協力依頼が増えてきました。宗谷の自然や歴史を未来へ伝えるため、地域の方々はもとより、観光客に対する情報提供や魅力発信も学芸員にとって重要な仕事の一つとなりつつあります。


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