肝を冷やした。旅の怖さを改めて思い知った。 僕たち夫婦は今(11月19日)、青ケ島へ向かっている。東京都青ケ島村、人口約170人、日本で最も人口の少ない自治体として知られる。特筆すべきは島にたどりつく大変さだ。八丈島経由で渡るしかない、いわば「離島の離島」。船の就航率は50%未満。ヘリコプターでも行けるが定員9人だからすぐに満席になってしまう。そんな辺ぴな島だからこそ訪れてみたい。 焼尻に嫁ぎ、忙しい日々を過ごす妻をねぎらいたい気持ちもあり、新婚旅行は青ケ島と決めていた。1カ月以上も前から予定を組み、意気揚々と出発した。ところが、いざ青ケ島へ渡る前日にトラブル発生。予約したはずの宿が予約できていなかったのだ。 なんでも、船便のほかに就航率の高いヘリを往復でおさえておかなければ宿の予約は確定されないとのこと。宿側の言葉足らずか、僕の認識不足か、いずれにしても夫婦仲に影響を及ぼす重大事である。僕は大慌てで他の宿を探した。滞在中に島内を転々とすることになったが、どうにかこうにか宿を確保できた。 旅にはトラブルがつきもの。焼尻では宿主だが、今回の青ケ島旅行で再認識させられたのが旅する側の気持ちだ。不安も手違いもあるだろう。今後はもう少し優しくなれる気がした。
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