北海道新聞旭川支社
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北極星

 伊藤由紀子(留萌・主婦)*水なしトマト  2018/07/02

 家の裏のわずかばかりの空き地で野菜を育てている。採れたての野菜は形が悪かろうが、小さかろうが、おいしくいただいている。たくさん採れた時はご近所の方や友人に食べていただいている。

 大好きなトマトをよりおいしく食べたいと思っていたら、「水をやらない」「雨水も根元をビニールで覆うと良い」と聞いたので、昨年から試している。

 トマトの原産地は、雨もあまり降らず、土の質も良くない南アメリカの高原の「アンデス地方」で、水がなくてもたくましく、おいしく育つのだとのこと。

 好奇心丸出しで、昨年、水なしトマトを育ててみた。必要な物を用意し、土の上に黒いビニール袋を縦長に切って広げ、苗を植える所だけに小さな穴を開け、ポットごと穴に入れて周りを土でおさえて一段落。穴には堆肥、肥料、天然の栄養剤を入れておいた。

 日照りが続いても水やりはしない。時々、脇芽を摘み、花が咲いたら落花防止剤を薄めてスプレーで吹きかけ、夏の太陽を待った。

 昨年はいつもの年よりも甘いトマトが採れた。食べてくれた友人も「おいしい」と言ってくれて、すっかり舞い上がっている。

 今年も植えた。根が付くまで心配している。太陽さま、神さま、仏さま、教えてくれた方、水なしトマトをどうぞよろしく。


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