昨年は、なぜかクレジットカードの研究にはまり、結構な枚数のカードを作った。小銭を持たずに済み、ポイントで得をするためだ。いろいろ調べているうちに深みにはまり、電子マネーなどを組み合わせて、さらにポイントをかせぐことまではじめた。 おかげでわが家はかなりキャッシュレスになった。しかし、ネットでの話題によると、キャッシュレス化が進んでいる海外から日本に来た観光客は、クレジットカードや電子マネーを使えないところが多いことに不便を感じているという。 東京五輪という一大イベントを控え、外国人観光客に対応するためにも、政府は電子決済を推進するようだ。また、経理コストの削減や犯罪取引の防止といった社会的要請もあり、どこでも電子決済ができるようにすべきだという論調をブログなどでよく見る。 その一方で、電子決済にまだ抵抗感を持つ人も多い。私もすっかり慣れはしたものの、具体的な支払い行為の伴わないシステムに寄りかかることに抵抗が無くもない。電子書籍よりも紙の本を手でめくった方がしっくりくる気分と同じだ。 そもそも現代社会は、あらゆる場面で身体性を排除し、脳で仕事をするように変わってきている。このような日本人の感覚は、生物としての身体(からだ)からの、最後の抵抗なのかもしれない。
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