北海道新聞旭川支社
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北極星

 桑原隆太郎(名寄・文化団体事務局長)*朝ドラが楽しみ 2017/07/11

 ここ道北の6月は春と夏をつなぐ存在感のある季節で好きなのだが、今年は天候不順に泣かされた。

 6月は名寄の特産であるアスパラの収穫どきで、私もここ数年、近くの農家でアスパラ採りのアルバイトをしているが、今年の不作は過去最悪の部類だった。

 加えて、去年は快進撃に沸いたプロ野球の日本ハムがまさかの低迷に苦しんでいる。

 そんなこんなで憂鬱(ゆううつ)な日々が続いた中で、気が晴れるひと時を運んでくれたのがNHKの朝ドラ「ひよっこ」だ。毎日楽しみでならない。

 ヒロインのみね子が、ことのほかいいし、その家族や集団就職した工場の仲間たち、再就職先の職場や近所の連中、下宿のアパート同居人たちのすべてが愛すべき面々だ。

 意地の悪い人は一人も出てこないのがうれしい。悪意が幅を利かす、世知辛い世相をやりすごさせてくれる。それでいて作り話の浮ついたところがない。

 「ひよっこ」は、朝見て、昼の再放送も見る。朝はドラマの進展にわくわくし、昼は場面場面での集団の会話の掛け合いの妙を楽しむ。みね子の独白ナレーション(茨城弁が何とも魅力的だ)も気に入っている。日々、朝ドラから元気をもらいつつ、ようやく7月を迎えて、ひたすら暑い夏をこいねがっている。


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