北海道新聞旭川支社
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北極星

斎藤美和(富良野市・教員)*ピカピカの1年生  2016/05/20

 娘が小学校に上がった。ピカピカの1年生。私がフルタイムに戻った。やりがいがある。斎藤家の新生活がスタートして1カ月。無事ゴールデンウイークを迎えた。

 夫、両親、職場の上司や同僚、担任の先生やクラスメート、長いつきあいの友人、ママ友、ご近所さん、クリーニング屋さんのお母さん、行きつけの喫茶店のマスターなど、私たちには心強い味方がたくさんいる。ありがたい。

 娘は登校初日からインフルエンザでダウン。朝の登校練習に出遅れ「ママとじゃなきゃ行けない」と号泣。難航した。

 学校まで徒歩30分。6年間通うのだから、初めの数カ月くらいは構わないだろう。途中まで一緒に登校中だ。校門前、信号前、本屋さん前、お弁当屋さん前、踏み切り前。どんどん送る距離は縮まり、ランドセルに背負われているような6歳児が急速に成長している。それならば、私も仕事も育児も家事も楽しまなければ。

 朝7時すぎ。私は自転車を押し、娘と手をつなぎ、朝のひんやりとした風を切る。トトロを歌いながら、あれやこれや話しながら。「行ってきます、今日もおいしい夕ご飯作ってね」。娘は振り返らずに駆けていく。私は手を振り自転車をこぐ。家からほんの5分の道のりがいつか私たちの宝物になるだろう。

 5月上旬。富良野の桜は満開を迎えた。娘は桜の木の下でピースサイン。青空にピンクが広がった。心にもいっぱい花を咲かせよう。


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