北海道新聞旭川支社
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北極星

伊藤由紀子(留萌・主婦)*避難訓練に参加して  2016/02/16

 篠(しの)突く雨の中、町内会の避難訓練の集合場所の高台へ傘を差して向かった。昨年9月末の日曜日、「大津波が来る」という想定で避難訓練が行われ、会員30人が参加した。

 私の地域の町内会は7年前から自主防災組織づくりの準備を始めた。担当する防災部はまとまりやすい戸数で班づくりをし、世話役の班長を決定。5年前から毎年1回、大掛かりな避難訓練を計画し、安全迅速に避難することを指導してくれている。避難した後の食料品や飲みものなどの斡旋(あっせん)も回覧板を使ってきめ細かく行っている。

 第2会場のコミュニティーセンターでは、アルファ米に熱湯を注いでご飯を作り、蒸らしておいてから、心肺蘇生法や自動体外式除細動器(AED)の使い方を習った。どれも人命を守る大切なことだと実感した。

 人工呼吸法は、意識のない人の胸をリズミカルに強めに押して、人工的に肺に空気を送り込み、脳に血液を送る重要な蘇生法とのことで、人形を使って圧迫を繰り返した。

 町内会の屋外の行事で雨天になったことは近年なかったが、災害は時を選ばない。豪雨や豪雪のとき、あるいは真夜中かもしれない。家族と話し合って、持ち物、連絡の取り方、集合場所を決めておかなければならないと思った。避難訓練を受けていたか、いないかで、いざという時に相当な違いが出るとも感じた。

 災害が起きたら、まず落ち着いて火の始末と電気のブレーカーを落とすこと、外に逃げるときは底の厚い靴を履くことに気をつけたい。


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