北海道新聞旭川支社
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北極星

近江美智子(留萌・飲食店店主)*天売猫  2016/01/26

 天売猫って知ってますか?

 羽幌町の天売島で野良となり住んでいた猫のこと。海鳥の楽園といわれるこの島は国定公園や鳥獣保護区などに指定されている。しかし人間の無責任な飼育により野良猫が増えすぎて貴重な鳥が被害に遭い、年々、数が減少していった。

 そこで、猫たちの捕獲と保護を「人と海鳥と猫が共生する天売島」連絡協議会が2年前から行っている。不妊去勢手術をし、人に慣れさせるための世話をして飼い主に渡す。とても根気のいる事業だ。これまで60匹を超える猫ちゃんが家族の一員として引き取られていった。

 保護が進んだ影響なのか、今度はネズミが増えてしまったことを新聞で知った。猫を捕まえたからネズミが増えたのかは分からないが、生態系のバランスの難しさを考えさせられた。猫は生きるための本能として鳥を襲うこともあったのだろうが、ネズミ退治もしてくれていたのかもしれない。

 近年、ペットの数では犬より猫が多くなったようだ。テレビでは猫の番組が多く、クールだが愛くるしい姿をたっぷりと見せてくれる。散歩の手間やほえたりすることもなく人気なのだろう。わが家にも元野良の猫が2匹いる。天売猫ではないが、個性の違う彼らに癒やされている。

 1月31日午前10時から、DCMホーマック留萌店(留萌市南町4)で天売猫の譲渡会が開催される。会いに来てみませんか? ベストパートナーが見つかるかもしれません。


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