北海道新聞旭川支社
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北極星

伊藤由紀子(留萌・主婦)*スマイル・スマイル  2016/01/06

 昨年12月中旬にクリスマスツリーが輝く留萌市立病院のロビーに大きな手拍子と歓声がひびいた。おそろいの衣装を着た幼稚園の年長組の皆さんが元気よく歌いながら踊りを見せてくれた。その次は市内のフラダンス教室の子どもたちと女性4人によるフラ。南国の音楽とともに楽しませてもらった。

 ロビーコンサートは15回目を迎え、観客も年々増えていると聞く。観客は入院中の患者さんや園児の家族、そして職員。さらにそこには、黄色いエプロンを身に着けた病院ボランティア「スマイル」(登録48人)のメンバー21人が、患者さんの車いすを押したり、歩いてくる患者さんに付き添った。

 昨年3月にスマイルに入会したばかりで、先輩さんたちの後を歩きながら、何かできることはないかと思うばかり。

 スマイルは五つの班があり、私は図書班に入っていて月に1度おはなし会を開いている。本の朗読や紙芝居をホールに来てくれた患者さんたちに見てもらい、最後にわらべ歌や童謡をみんなが笑顔で歌う。

 いつか立場が逆になり車いすで見る側になることを想像すると、胸が温かくなり患者さんたちがより一層いとおしく思われてくる。

 地味な活動でも長年続けているスマイルのことは知っていたが、入会して初めて、優しさ、心づくし、笑顔にふれて、スマイルの尊さの本当の意味をかみしめている。


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