北海道新聞旭川支社
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旭山動物園わくわく日記

モモイロペリカン*3~4月の繁殖期以外は白色   2017/02/20
繁殖期以外は「白色」のモモイロペリカン。3~4月ごろ、鮮やかな桃色になる=旭川市旭山動物園提供

 今年で5回目となる冬の一大イベント「雪あかりの動物園」。旭川冬まつり期間中(7~12日)に開催し、天気にも恵まれ無事に終えることができました。夜の部だけで見ると、過去5年間で1番の入園者数でした。スタッフ一同「このイベントもだいぶ浸透してきたかな」と手応えを感じています。準備は大変でしたが、来園者の楽しそうな顔を見ると、その苦労も吹っ飛んじゃいます。寒い中、多くのみなさまにご来園いただき誠にありがとうございました。

 とはいえ北海道の冬はまだまだ続きます。一方で、2月だというのに日中はプラスの気温になるなど、春の訪れも近いのか? と思ってしまう最近の天気です。旭山動物園では冬期間、展示していない動物が数種います。今回はそんな春を待つ動物たちのお話です。

 私が担当しているきりん舎には、キリンのほかにホロホロチョウとモモイロペリカンがいます。夏はキリンたちと外で同居していますが冬期間、ホロホロチョウとペリカンはきりん舎の屋内で過ごしています。ホロホロチョウは夏冬関係なく、相変わらず「ギーギー、ギャーギャー」と騒がしくにぎやかです。

 ペリカンは小さめのプールで水浴びをしたり、石ころをくちばしでくわえて飛ばしてみたりと、毎日がゆったりマイペースです。ホッケ12匹が1日のエサですが、翌朝8匹も残したり、かと思えば別の日は完食していたりと何ともつかみづらい動物です。

 そんな彼らの今はというと、羽色がだいぶ桃色になってきました。「えっ? モモイロペリカンだから桃色でしょう」と思いますよね。実は桃色なのは繁殖期だけで、1年のほとんどは白色なんです。和名ではモモイロペリカンといいますが、英名はホワイトペリカンなんです。旭山動物園では毎年3~4月ごろ、鮮やかなピンク色になります。なので一番「モモイロ」の時をお見せできていないことになります。「ん~残念!」

 羽を広げると280センチにもなり、長~いくちばしと大きなのど袋、愛嬌(あいきょう)たっぷりのモモイロペリカン。春の開園を迎えたら、まずきりん舎へ。その時期まだまだピンク色だと思いますので桃色の「モモイロペリカン」に会いに来てくださいね!
(飼育担当主査・きりん舎担当 中田真一)


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