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旭山動物園わくわく日記

エゾシカ*子鹿ペペロンチーノ 元気に成長    2015/08/03
6月に生まれた雄の子鹿「ペペロンチーノ」(中央手前)=旭山動物園提供

 「エゾシカの森」では、現在、個性豊かな8頭のエゾシカを飼育しています。若い個体、立派な成獣、老齢のシカ…。このうち1頭は6月6日生まれで、元気いっぱいの子鹿です。雄のマカロニと雌のぺぺ子の子なので、愛称は「ペペロンチーノ」(雄)としました。

 エゾシカの子は生まれてすぐ立ち上がり、歩くことができますが、最初のうちは母鹿について歩き回ることはあまりしません。一定の場所にじっと留まってほとんど動かない時間が多いです。母鹿と一緒だったり、授乳したりしている様子はタイミングが良くないと見られないのです。生後1カ月ほどたったころから動き回るようになってきました。最初は草を恐る恐る口にくわえて、かみ飽きたらポロッと落とすといった様子でしたが、今ではエサの時間になると、飼育員に近づくくらいになりました。まだ生後1カ月半程度ですが、成長が早い動物ですね。

 エゾシカはニホンジカの亜種で、最も体が大きく、「枝角」も立派になります。エゾシカの森で、枝角が一番大きくなるのは、ペペロンチーノの父親のマカロニです。枝角は毎年生えかわり、春に根元から落ちて、徐々に新しい枝角の元(袋角)が大きくなっていきます。7月下旬時点で5歳児ぐらいの身長と同じ長さになっていますが、まだ大きくなると思います。

 マカロニを見たお客さんから「角が作り物みたい。木で出来ているみたい」という声がよく聞かれます。枝角が未完成で、皮をかぶり、茶色くツヤツヤした見た目だからだと思います。秋ごろになると、皮がはがれ、皆さんがイメージする、白い骨質な角になります。「ヤックルみたい」という声も聞かれます。「ヤックル」は有名なアニメ映画に出てくる主人公の相棒の動物ですが、角は枝角ではなく、ウシ科の動物が持つ「洞角」というタイプのものに見えます。

 子鹿が生まれて、にぎやかになったエゾシカの森。来園の際はぜひご覧になってくださいね。(エゾシカ・フラミンゴ担当 中野奈央也)


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