北海道新聞旭川支社
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旭山動物園だより

エゾタヌキの展示*新しい施設でのびのび     2012/10/05
木の橋を渡るなど愛らしい姿を見せるエゾタヌキ

 トコトコと木の橋を渡ったり、草むらを歩き回ったりするエゾタヌキ。久々に来場者の前に姿を現し、愛らしいしぐさを見せている。

 昨年までは北海道産動物舎に展示されていたが、今年は同動物舎が11月18日から始まる冬期開園に向けてリニューアル中のため、バックヤードで飼育されていた。5月にホッキョクギツネが死に、「ホッキョクギツネ舎」が空いたため、8月末からエゾタヌキ2頭を移した。

 「新しい施設にも慣れてきたようです」と飼育担当の鈴木悠太さん(24)は見守る。最初は客から見えない洞穴に隠れて出てこなかったり、来園者の方に近づかなかったり。だが今では、のびのびと過ごしている。

 動物本来の動きを最大限見せる「行動展示」のため、ホッキョクギツネ舎はおりで囲むかわりに、深い堀を設けて外に出られないようにしているのが特長。2頭は当初、堀に何回か落ちて鈴木さんに助けられたという。しかし最近は、堀の縁に近づいて興味深そうに底をのぞくものの、すぐに向きを変えて戻ってくる。

 鈴木さんは「施設の特長を学習してくれた。新しい動物舎も堀があるタイプなので、すぐになじんでもらえそう」と話している。(中沢広美)


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