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つり橋でのんびり過ごすレッサーパンダの栃 |
来場者の頭上にかかるつり橋をトコトコと渡ったり、のんびりと寝転がったりしているレッサーパンダ。繁殖を期待され、3月に新たな仲間がやってきた。 山口県の徳山動物園から来た10歳のメスの「栃(とち)」で、9歳のオスの「ノノ」と「夫婦」になった。飼育係の中村亮平さん(30)は「レッサーパンダは国内では50の動物園に200頭しかいない。血統維持のため、各園が連携して移動させ合い、繁殖に取り組んでいるんです」と話す。 栃はこれまで3回出産している。中村さんは「レッサーパンダは例年、6~8月に出産します。うまくいけば、栃とノノには毎年か2年に1回赤ちゃんができます」。旭山動物園ではレッサーパンダの赤ちゃんが5年間生まれていないだけに、中村さんは2匹の相性を見守っている。 好奇心旺盛で人なつっこく、来場者にも警戒心を持たない栃。つり橋を見上げると、楽しそうに駆け回る姿を見ることができる。食事する場所はアクリルで囲まれた出窓になっており、器用に手を使って竹を食べる様子を眺めることもできる。 栃を含め、レッサーパンダは計4匹になった。20歳のメスのチャオチャオは国内最高齢だが、食欲もあり元気いっぱい。娘で11歳のニャンニャンは臆病な性格で、つり橋もゆっくり渡る。それぞれ違う姿を見せてくれる。(中沢広美)
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