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知床財団に寄贈した手作りパネルを指さす佐賀さん |
知床にいる動物たち、旭山ではこんな風に暮らしています-。
旭山動物園は7月中旬、アザラシ、エゾシカ、ヒグマについての解説パネルを職員が作り、知床国立公園内の自然保護などを行う知床財団に寄贈。オホーツク管内斜里町の知床世界遺産センターで17日に開かれた坂東元園長の講演会に合わせ、会場に展示した。
パネルはそれぞれ縦1メートル、横80センチ。動物別に四季の生態や毛の生え替わりをイラストで表現したほか、写真をふんだんにあしらい、旭山の施設で生き生きと遊ぶ様子を紹介している。
講演会の地元来場者はパネルを見て「カラフルな手描きで引きつけられる」「絵がリアルなのにかわいい」と興味を持った様子だった。
また、アザラシのプールで流氷のオホーツク海を再現する「凍らせ大作戦」、エゾシカの飼育施設の一部で市民が野菜を育て食害について考える「エゾシカの森農園」など、旭山独自の取り組みに「こんなことをやっているなんて知らなかった」と驚きの声が上がっていた。
パネル制作メンバーで教育担当の飼育展示係・佐賀真一さんは「知床の野生動物が動物園でどう暮らしているかに興味を持ってもらい、旭山に見に来てほしい」と話す。
知床財団の普及研修係主任・岡本征史さんは「素晴らしいパネルをいただいた。動物たちの姿を伝える資料として、しっかり活用していきたい」と話している。
(田辺恵) |