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展示パネルを指さし「人間の生活がさまざまな動物に影響を与えている」と話す坂東園長 |
地球規模の気候変動による動物への影響や旭山動物園が考える「エコ」について多くの来園者に知ってもらおうと、11日まで地球温暖化展を園内の学習ホールで開催している。
同展は今年で5回目。職員が説明文や写真を張り付け手作りした7枚の大型パネルや、日本人1人が毎日排出する温室効果ガスの量を視覚化できるようピラミッド型に積み上げたペットボトルなどが並ぶ。
パネルでは地球温暖化が起きるメカニズムや温室効果ガスが増えた理由を図解したり、旭山でも飼育されているホッキョクグマやペンギンなどの動物が気候変動の影響で絶滅などの危機に直面している問題を取り上げている。
一方、植物を原料とするバイオ燃料や洗濯洗剤などを取り上げ「これはエコなの?」と問いかけるパネルも。坂東元園長は「地球環境を守るための手段であるはずの省エネや温室効果ガス削減が目的となってしまい、環境破壊が行われることもあると知ってほしい」と話す。
旭山では「エコ」について「地球上のあらゆる命が今よりも輝く未来のために行う活動」と定義し、職員がそれぞれ実践しているエコを各飼育施設で紹介している。
「通勤は自転車で」「パーム油を使ったポテトチップスを我慢」「身近な野生動物や自然の魅力を伝える」など、それぞれがライフスタイルに取り入れて長く続けられるものばかり。敷居の低さに、「これなら私もできる」と思うことがありそうだ。
(田辺恵) |