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ヒグマの「とんこ」がこもっている産室 |
ヒグマの雌「とんこ」(14歳)が今冬、出産する可能性があり、産室にこもっている。かわいらしさから動物の赤ちゃんの人気は高いほか、北海道固有の動物の繁殖の研究、種の保存の観点からも期待がかかっている。
とんこは子グマのころに中頓別町で保護された。昨冬、初めて出産したとみられるが、子グマは生まれてすぐ死亡し、詳細は確認できなかった。
普段はとんこと雄「くまぞう」(推定28歳)を交互に展示しているが、昨年5~6月、とんこに落ち着きがなくなったり、くまぞうがあちこちにおいをかいだりと、発情の兆候があったため、同居させた。
今年1月に入り、出産期が近づいたため、木のチップを敷き詰めた大きな木箱を用意したところ、1月14日に入室。内部2カ所にカメラを取り付け、観察を続けている。
担当の飼育展示係高橋伸広さん(34)は、「出産、子育てしてくれるのはうれしいし、繁殖の技術は、ほかの動物にも応用できる」と話す。
高橋さんの緊張は、出産する可能性のある2月中旬ごろまで続きそうだ。
(小川郁子)
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