北海道新聞旭川支社
Hokkaido shimbun press Asahikawa branch

味めぐり

紅たこ天*かねはら蒲鉾店=旭川市3の15(第一市場内)*タコと魚肉 紅しょうが絶妙   2019/12/26

 ピンク色のきれいな一口サイズ。道産タコの切り身と紅しょうがの歯応えがたまらず、舌全体にほんのり甘い魚肉のうま味が広がる。食べた人はきっと「プリプリ食感のたこ焼き!」との感想を漏らすはず。

 創業60年。店頭にはかまぼこ14種が並ぶ。最高値の360円は「紅たこ天」をはじめ、粗びきこしょう入りの「黒こしょう天」、魚肉ウインナー1本が丸ごと入る「ウインナー天」。この3種は、同店ファンの旭川信金銀座支店の全職員12人が試食で協力し、10月に生まれた最新作という。

 1番人気は半世紀前から続く定番「玉ねぎ天」(300円)。しかし、「紅たこ天」は常連客の舌を魅了し、早くも古株の「ひじき天」(同)、「みそ天」(同)と並ぶ売れ行きだ。

 工房では、3代目店主の三井英樹さん(48)がスケソウダラのすり身に多彩な原料を入れて練っている。店頭の妻陽子さん(49)から品切れ商品を告げられると、夫が右手の指を使ってすり身をぽんぽんと油に落とす。15分で揚がる。「おいしそうに滑らかに揚げるのがコツ」と英樹さん。(山村晋)

 ◇営業時間 午前10時~午後5時。日曜定休。


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