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| おおた・ひとし 旭川市生まれ。1988年旭川西高卒業後、信用金庫に入ったが半年でやめ、以後9つの職業を経験。11番目として99年11月、子供服専門店「BABY'S MAM」開店。現在、運営会社「JACK IN THE BOX」社長。専務の妻友花さんとの間に2女。35歳。 |
――契約企業三万九千、国内最大級のインターネット通信販売市場の「楽天」で一昨年十二月に二度、売り上げナンバーワン。その後も常に上位にいますね。最初からうまくいった?
「いえいえ、楽天に参入した二〇〇〇年三月から半年間は赤字続き。お客はまず楽天のプレゼント応募サイトにアクセス。うちの品をゲットしてホームページに来てくれる。次にオークション出品したものを買い、その品がよくてはじめて注文してくれます」
――楽天での"生存率"は?
「新規参入しても一年以内に退場する企業が八〇%と言われています。それでももっと旭川から進出してほしいですね」
――客をつかむ秘けつは?
「こちらの都合ではなく、常にお客第一で動くこと。絶えずホームページの運営画面をウォッチし、注文が入ったら、即座に対応しています。基本的には対面商法の接客と全く同じ」
――太田さんはITに強いのですか
「楽天参入以前はパソコンをいじったこともなかった。参入したのはただただ売り上げがほしい一心。私、電話魔でしていまも半日は受話器を握っています。電話だと自分の声で相手に伝えられるし、お客の要望を聞きながら、メールより素早く的確に対応できます」
――時流に合わせ今後さらに通信販売に傾斜するつもりですか?
「ネット販売は、確かに効率はよいがビジネスは効率だけが目的ではありません。今の道内四店から店舗数をさらに増やして子供服専門店として売り上げ全道一の地位を不動にしたい」
――なぜ?
「アパレルメーカーは問屋経由よりも利潤の上がる直販に動いています。メーカー直営店の販売部門を引き受けるような受け皿も視野にいれています」
――メーカーの動きに精通していますね。
「最初は問屋経由で仕入れていましたが、利幅を考えて今はメーカーから直接仕入れています。最初は『問屋を通せ』と怒られましたが、何度も通って粘って大阪のメーカーなどとよいつながりが出来ました。問屋に注文しても在庫が切れたらおしまい。メーカーなら追加注文にもゆとりがある」
――ベンチャーを志す若い人のために企業塾のようなものをつくる希望があるとか。
「若くてやる気がある人が旭川にたくさんいるのにどうやってよいのかわからず、日々の生活に流される人も。自分はたまたま教えを乞うよい先輩たちに恵まれただけ。若い人のために次の段階への窓口になりたい」
――いまの旭川の経済界をどう見ますか?
「一口に言えば危機感がなさ過ぎます。若い人たちの意欲を汲み取るパワーもない。一昨年、ネット通販問題のある勉強会の講師を務めました。出席者は大先輩の社長たちでしたが、反応は鈍く、ただ出席しているだけ。旭川停滞の一面を見る思いでした」
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