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ななか窓 撮っておきインタビュー

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展望花畑「四季彩の丘」 代表 熊谷留夫さん
 *季節の移ろい花に託す*大雪の山並みと美瑛の丘を背景に
 2004/09/17

熊谷留夫さん
くまがい・とめお 美瑛町生まれ。道立美瑛高校農業科卒。畑作農家。1992年、ファーム・ペンション「ウィズユー」を開業。99年、展望花畑「四季彩の丘」開園。美瑛農協副組合長。カメラの腕は花畑売店で自作の風景写真を販売するほど。スノーモビルで、過去4回全国制覇。52歳。

 ――背景に十勝岳、美瑛岳の大雪連峰。その手前に「美瑛の丘」のパッチワーク。そして主役のお花畑のなだらかなスロープ。地形的にこれほどぜいたくな条件を備えたお花畑はほかに知りません。

 「もとはやせた畑地だったのですが、持ち主が離農したとき、ま向かいでペンションを経営している私が買い取りました」

 ――もともと花に関心があったのですか。

 「ここの景色が好きだからペンションを置いたわけですが、ペンションに宿泊するカメラ愛好家たちから、この地のほんとうの魅力を教えられました。そのうち私もカメラをやるようになって『お花畑にしたらいいなあ』と」

 ――それじゃあ、花作りは素人?

 「はい。最初の年(九九年)は種を直接まいて大半を枯らしてしまいました。翌年からは温室で苗に育ててから移植するようになり軌道に乗りました。土壌を改良するため客土に着手し、ようやく今年、七ヘクタールを完了しました」

 ――毎年五月から閉園する十月末まで、季節とともに変化する色鮮やかな花の帯は本当に美しい。広大な園地で次から次へと咲かせていくのは大変な苦労でしょう。

お花畑 「五月のアネモネ、水仙、チューリップに始まり、六〜七月のルピナス、ラベンダー。今はサルビア、ポピー、コスモスなど。ヒマワリやキカラシは初夏から十月まで咲き続けます。花は野菜などと違い、除草剤が使えず、草取りは手作業ですが、少ない人数でフル回転です」

 ――意地悪な指摘になると思いますが、「四季彩」といっても冬には屋外で花は咲きません。

 「いえいえ、冬は花畑わきのシラカバ林に樹氷が咲きます。十二月から三月中旬まではこの園地をスノーモビルのコースにしています」

――大手旅行代理店がツアーに組み入れたり、旅行雑誌やテレビで紹介され、今では地元より道外で有名ですね。

 「最初は偶然、迷い込んだ観光バスの添乗員さんらが気付き、それが口コミで広がったようです。でも本当は旭川など近隣からもっと気軽に来て、花を楽しみながら農産物やコロッケを試食して帰りに野菜を持って帰ってほしい。私の基本は農家ですから」

 ――将来やりたいことは?

 「最近、病院のデイケアの一環で、車イスの老人たちがよく来るようになりました。でも農地法などの関係で園路の舗装がままなりません。砂利道では車イスを押す方も押される方もつらそう。なんとかしたいのですが…。高齢者や障害者にとっても心の安らぎになる場所にしたいですね」 


仕事場ちょっと拝見

仕事場ちょっと拝見 四季彩の丘の一番の魅力はもちろん、四季折々に美しく咲き乱れる花畑だが、熊谷さんは元来、畑作農家であることを忘れてはいけない。

 自分の農場で収穫したばかりの男爵、キタアカリ二種のジャガイモを使った揚げたてコロッケ、美瑛産牛乳やカボチャを素材にしたソフトクリーム、朝もぎトマトが売店に並ぶ。アスパラ、メロン、トウモロコシの地方発送もしてくれる。

 「文字通り産直価格ですから観光地にありがちな割高感はないはず」と熊谷さん。ホテルの売店で農産物を発送してからこちらの価格を見て、「はやまった」と悔やむ本州客も多いとか。


地図【データ】
■所在地/美瑛町新星第3(地図参照)
■開園/1999年5月
■従業員/24人
■花畑面積/約7ヘクタール
■植栽品種/春〜秋通じ約30種
■営業時間/午前8時30分(9時)〜午後5時30分(5時) =かっこ内は10月以降
■年間入場者/約30万人
■TEL 0166−95−2758
■入場料/無料だが、維持管理の募金として200円。


あとがき・むだ書き

 熊谷さんは、花卉(き)農家でもなければ、造園を専門に学んだ経験もありません。それでいて、札幌ドームの一・五倍の広さのやせた広大な土地を五年がかりで客土しながら栽培術を磨き、今では多種多様な花を自在に咲かせる"花咲かおじさん"に変化(げ)しました。その原動力になっているのは、祖父から三代続く百姓魂ではないでしょうか。百姓とは百の作物を植え、実を結ばせる「土の匠(たくみ)」です。花づくりもまた百姓の術中にあり。


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 「トップが語る」次回(十月一日)のゲストは旭川駅立売株式会社社長 岩井久美子さんです。
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