北海道新聞旭川支社
Hokkaido shimbun press Asahikawa branch

ななかまど

今年、創業30年を迎えたグリーン造園。和泉社長は、それまで住宅の付随部門としてしかとらえられていなかった造園・エクステリア※部門を独立した分野にしようと、「造園の展示場」を造った先駆者です。
これまでの歩みや、エコをテーマとしたガーデン作りなど、将来を見すえた活動についてお話をうかがいました。

※「エクステリア」とは--
建物内部の装飾等を指す「インテリア」に対し、塀や門扉、垣や植栽など、建物の外回りや周辺の構造物等を総称したもの。

株式会社グリーン造園  代表取締役社長 和泉 建敬氏 * アイデアに満ちた新たな提案で旭川のエクステリア業界を牽引     2010/05/21
株式会社グリーン造園
代表取締役社長
和泉 建敬 いずみたてよし 氏  

PROFILE
1952(昭和27)年旭川市生まれ。高校卒業の翌日、庭の勉強をするために大阪へ。1980(同55)年、28歳の時に独立し(株)グリーン造園創業。1997(平成9)年、エクステリア展示場をオープン。2007(同19)年、造園資材販売会社グリーンマテリアルを創立。1998(同10)年からは旭川緑化造園協同組合理事長となり後進の指導にあたっている。1級造園技能士、1級造園施工管理技士、造園指導員。「自分は根っからの職人」と語る57歳。

奥田/今年創業30周年を迎え、商談ルームを新しくされたそうですね。

和泉/はい。今回は、誰でも・どこからでも入れて、庭を眺めてお話ができることをコンセプトに作りました。資料も自由に見ていただけます。

奥田/まわりがガーデニングをはじめ、エクステリアの展示場になっているという造りですね。

さて、この30年、どのような歩みをされてこられたんでしょうか。

和泉/高校を卒業してすぐ大阪の造園屋さんに勉強をしに行き、その後、兄と9年間一緒に造園業をやりました。そして、長男が生まれた時に「何か残してあげられるものを」と独立を考えました。

奥田/そうして「グリーン造園」を立ち上げられたわけですが、近年のガーデニングブームを予感されることがあったとうかがっています。

和泉/僕は夜寝るときにどんなジャンルの本でも読む習慣があって、今から12年前、妻の雑誌を読んでいると“ガーデニング”というタイトルが続けて出てきたんですね。そこで、これを契機に売り上げをアップしたいと考え、エクステリアの展示場を造れないかと思いつきました。

奥田/その当時ですと、そういう展示場はほとんどなかったでしょうね。

和泉/北海道ではまったく初めてですし、本州でもほとんどなかったと思います。

奥田/旭川の気候風土に合ったガーデニングやエクステリアデザインについては、どのようにお考えですか。

和泉/うちでは7、8年前から、カーポートを通って家の中に入る住まいを提案してきたんですよ。そうすると、除雪の必要がないんですね。積雪1.5mまで許容範囲ですから、旭川でも全く問題ありません。

奥田/造園技術の面では何かありますか。

和泉/今、すごく優れた人工芝があります。人工芝の中に枯れ芝を入れてあって、本当にリアルに作られたものですが、メンテナンスがいらないということで、非常に多くの方に注目していただいています。

奥田/今年は「エコガーデン」をテーマにされているそうですが、具体的にはどういうものなんでしょう。

和泉/消費電力が少ない「LED」とソーラーパネルを組み合わせて庭の照明システムを作ろうと考えています。夜しか家にいられないご主人も庭を見られますしね。なんとか夏ぐらいまでに提供できるよう、現在開発中です。また、家族団らんの場として庭を楽しめるように、焼肉テーブルやピザ窯、人工芝も含めて提案していければと思っています。

奥田/新たなアイデアで生み出された商品もあるそうですね。

和泉/最近、団塊の世代のお客さまが増えている中で、夫婦2人きり、毎日同じ部屋で顔を付き合わせているのも窮屈だろうと。そこで、確認申請のいらない10平米以下の「趣味の部屋」というのを作りました。断熱も内装もきちんとして電気も引いてあるので、友達を呼んでマージャンや焼肉、フラワーアレンジメントをしてもいい。敷地に余裕があればぽんと置いて、使い方はお客さまの自由です。

奥田/旭川緑化造園協同組合の理事長もされていますが、組合ではどういう活動をなさっていますか。

和泉/ベテランの人が若い人たちに剪定(せんてい)の講習をしたり、樹脂のデッキのような新しい素材を使って庭造りをしたり、冬の間に造園屋さんとして身に付けなければいけないことを今の若い世代の人に教えています。

奥田/最後に、今後の業界の動向についてお聞かせください。

和泉/家のデッドスペースに雑草が生えないように敷く「防草シート」、これは15年くらい前から一生懸命取り組んできましたが、ようやく一般的になってきました。今後は人気のある人工芝やカーポートのように、やはりメンテナンスがいらなくて、みんなで楽しめるような庭を提案していくようになると思います。

奥田/見た目は美しく、維持管理はできるだけ手間がかからないように。それからコストもかからないように、という3点を満たすエクステリアを今後もよろしくお願いしたいと思います。今日はお忙しいところ、ありがとうございました。

(株)グリーン造園
旭川市東旭川下兵村385
TEL/0166-36-2525

 

未来はまかせた!

営業から現場まで
密に接していきたい

入社13年目
取締役
和泉 信吾さん

この仕事は、出来上がりはきれいですが自分は汚れますので、正直なところ、最初はイヤイヤやっていた部分もありました。でも、初めて庭が出来上がった時、ものすごく達成感があったんですよ。通りかかった近所の人たちが「ここ、良くなったね」と言ってくれるのがたまらなくうれしくて、今はとても充実しています。現在は営業と設計を担当し、いろんな雑誌を読んだり新興住宅地を見たりして、おもしろいものを取り入れながら自分なりのアレンジを勉強しているところです。僕は、営業から現場まですべての仕事を通してお客さんと密に接していきたいと思っています。今まで現場で学んできたものや、新しく学んだものを提供しながら、お客様と一緒にライフスタイルに見合った庭造りを目指していきたいですね。


あとがき

 春の訪れが遅かった旭川も、ようやくガーデニングの季節を迎え気分もさわやか。今年は庭の趣を変えてみたい、と思っているみなさんはぜひグリーン造園に足を運んでみてください。庭造りの素材がいっぱいで、動物や人形などの置物も豊富。展示場をぶらぶら見て回るだけでも楽しめます。本物と見まがうばかりの人工芝の出来栄えにはびっくり。和泉社長によると開催中の上海万博でも同種の人工芝をふんだんに使用しているパビリオンがあるそう。(奥田)

【聞き手:北海道新聞旭川支社 支社長 奥田俊彦】
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