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<略歴> はせがわ・しんいち 稚内市出身。駒沢大卒業後、稚内に戻り、長谷川建設に入社。1996年から同社社長。2005年3月から、稚内新エネルギー研究会の会長を務める。市内で妻と2人暮らし。
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産官学でつくる稚内のまちづくり協議会「稚内新エネルギー研究会」の発足から、三月末で一年を迎える。本年度は市内で、風車と燃料電池を組み合わせた、国内でも珍しいエネルギーシステムの実証実験を開始。新エネルギーに関する市民向けのセミナーやフォーラムなども開いてきた。会長で稚内市内の建設会社社長、長谷川伸一さんに、一年間の活動の成果や今後の課題などを聞いた。 (稚内支局 山田崇史)
−−稚内新エネルギー研究会は現在、約五十の団体会員と、約百七十人の個人会員で構成していますが、基になったのは十人ほどの市民有志の集まりだったそうですね。
「研究会の原型になったのは、五年前に結成した雪冷熱を研究する市民グループ『宗谷ふれ雪(ゆき)会』です。稚内市内の公園に雪むろ貯蔵庫を造り、手作りの冷風乾燥機で魚の一夜干しを製造する実験などをしました。その活動と並行する形で進んでいたのが、昨年、市内で稼働を始めた国内最大の風力発電基地『宗谷岬ウィンドファーム』の建設計画です。雪だけでなく、風力や太陽光、バイオマスなどの新エネルギーの研究・導入を通じ、まちを再生できないかというメンバーの議論が、行政や各企業などに広がり、研究会の設立につながりました」
−−この一年でさまざまな取り組みを進めてきましたが、手応えはどうですか。
「新エネルギーを稚内のまちづくりの核に据えようという私たちの考え方を、多くの市民に知ってもらえたと強く感じています。風車と燃料電池を組み合わせたシステムの実験は、不安定な風力発電エネルギーを安定したエネルギー供給源に変えようというものですが、『風のまち稚内』で活動する私たちのシンボル的な存在でもあるんです。氷で冷やす『氷点下貯蔵庫』での活魚の保存実験や、道内で特に森が少ないと言われる市内での植樹など、さまざまな活動が市民の新エネルギーに対する関心を高めたと思います」
−−見えてきた課題はありますか。
「専門用語が多いこともあり、私たちの取り組みが、日常生活とかけ離れたところで行われていると感じている方も多いようです。より多くの市民に、どうやってまちづくりの議論に加わってもらうかを、これから考えていきたいです」
−−二年目はどのような活動を予定していますか。
「まずは、現在、国が建設を計画している国内最大級の太陽光発電実験施設の、稚内への誘致を目指します。風力だけでなく、太陽光でも先進的な研究を進めるまちとして、稚内を全国にPRする絶好の機会です。また、まちづくりは人づくりでもあり、新エネルギー産業に携わる人材の育成が大切です。先進的な国内外の環境・エネルギー政策を学べる『風のがっこう』を二○○七年度にも、市内に開校できるよう、準備を進めていきます」
−−稚内は将来、どんなまちになるのでしょう。
「日本の最北端から、世界最先端の新エネルギー都市を創造することが私たちの夢です。市内で消費するすべてのエネルギーを、新エネルギーだけでまかなう世界唯一の都市、廃棄物ゼロのゼロエミッションのまちを造りたい。できるわけがないと、何も行動を起こさなければ、このまちは間違いなく衰退の一途をたどります」
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| 「情熱にあふれた行動力のある優秀な人材が、研究会の活動を引っ張ってくれている」と、よどむことなく、誰よりも熱く語る。活動の方向はまだ定まらない部分が多いが、その情熱が稚内のまちを少しずつ活気づかせていることは確かだ。 |
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