北海道新聞旭川支社
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旭山動物園わくわく日記

イヌ*ヒトとの関わり考えて    2015/05/25
2015年4月に「こども牧場」にお目見えしたゴールデンレトリーバーの「サニー」(旭山動物園提供)

 今年(2015年)4月、「こども牧場」に1頭のイヌが来園しました。オスのゴールデンレトリーバー(3歳)で、愛称は「サニー」です。

 2013年10月まで、こども牧場ではさまざまな種類のイヌを展示し、ヒトとイヌとの関わりを伝えてきましたが、イヌが高齢のため引退しました。それから約1年半、こども牧場ではイヌの展示をしていませんでした。イヌに会いに足を運んでいただいた来園者も多く、導入について考える日々が続きました。

 そして、4月からの展示再開を決めました。目的は「ふれあい」と、「ヒトとイヌとの関わり」を伝えることです。

 まず、「ふれあい」についてですが、ただふれあうのではなく、イヌの気持ちになることです。イヌが「ふれあってほしい」時はもちろん寄ってきます。ヒトが立った状態ではイヌも警戒しますので、しゃがんでふれあう。その逆もありますので、その時はそっと見守る。このようなことを感じてもらいたいです。

 また、「ヒトとイヌとの関わり」についてですが、世の中にはたくさんの種類のイヌがいます。愛玩はもちろん、牧羊犬、鳥猟犬、水難救助犬など。何を目的に誕生し、育てられてきたのか。そして、ヒトとイヌは昔から深い関係があり、われわれヒトのために働くイヌがいる。そういったことを伝え、イヌを「かわいい」だけではなく、働くイヌという視点も持って見てもらいたいと考えています。

 最後に「サニー」の紹介をします。少しシャイな性格で、展示の時間帯は物陰に隠れていることもあります。また、旭山に来てまだ間もなく、たくさんの人を見たことがないこともあり、環境への慣れには時間がもう少しかかりますが、温かい目で見守ってほしいと思います。今年新しく作ったドッグランか室内にいます。看板でどちらにいるかお知らせしていますので、確認をしてご覧ください。

 ますますにぎやかになったこども牧場。ぜひ足を運んでいただき、動物たちの「命のあたたかさ」を感じてほしいと思います。(教育活動・こども牧場担当 佐賀真一)


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